この記事では沖縄の伝統行事「ハーリー」の由来と沖縄県内でハーリーが体験できるスポットについて紹介していきます。
1.ハーリーの歴史と現代の楽しみ方:沖縄文化を体験しよう
このトピックではハーリーの歴史と現代でのハーリーの魅力・楽しみ方について紹介していきます。
まずはハーリーの歴史について紹介していきます。
沖縄のハーリーは約600年の歴史を持つ伝統行事で、公開の嫣然と豊漁を祈る事を目的として始まったと言われています。
琉球王朝時代に中国や東南アジアの影響を受け広まりました。
ハーリーとは沖縄の方言で競漕を意味し、伝統的なサバニ(木造の漁船)をしようした競漕が行われます。
起源としては航海の神「竜宮神」を祀る儀式まで遡ると言われ、現在では漁師たちが公開の安全を願い海神に感謝を表す祭りとして発展しました。
また、琉球王朝時代には国王や貴族が参加する公式行事として行われており王国文化の一部として親しまれていました。
ハーリーが開催される日時としては、旧暦の5月4日頃に行われる事が多く地元ではユッカヌヒー(世果報日)とも呼ばれ、この日に行われる競漕の勝敗によってその年の漁の豊漁や安全が占われるとされる重要な日と位置付けられています。
現在のハーリーは地域の観光資源としても活用されており、地元住民だけでなく観光客も参加できるイベントとして人気を高めています。
また、競漕だけでなく伝統舞踊や音楽・地元の屋台など様々なコンテンツを盛り込んだお祭りとして沖縄文化が体験できるイベントとなっています。
それだけでなく、ハーリーは沖縄の海文化や地域の絆を象徴する行事として現代でも重要な役割を果たしており、地域の誇りとして大切に扱われています。
現在では漁業者の安全祈願と豊漁を祈るだけでなく、開催地域社会全体が参加するイベントとして発展しています。
さらにハーリーは沖縄の祭りとして地元の伝統音楽や舞踊、郷土料理を楽しむ場としても機能しており沖縄の伝統文化を伝えていく貴重な場にもなっています。
競漕後に参加者と地域の人々の交流を目的とした懇親会やイベントが開催される事もあり、観光客に沖縄の文化や生活を知ってもらう場にもなっています。
特に最近では地域活性化の一環としてハーリーを活用する地域も増えており、地元の若者や学生が中心となって世界中から訪れる観光客との国際交流を目的としたプログラムも実施されています。
このようにしてハーリーは琉球王朝時代から続く伝統行事としてだけではなく、地域の活性化と国際間の交流を増やし沖縄について知ってもらう為の貴重なイベントとして進化しました。
次にハーリーが体験できるイベントについて紹介していきます。
2.観光客も参加OK!沖縄ハーリー体験の魅力と楽しみ方
①【伊良部島】ハーリー体験
こちらは伊良部島で行われている沖縄各地の漁村で開催されているハーリーで実際に使用している舟を使用してレースを行う事ができます。
参加料金は3艇最小220,000円(税別)となっており1艇増えるごとにプラス50,000円となっています。
受付に関しても年中の日中であればいつでも予約が可能となっており、所要時間は2時間〜3時間となっており、1回の体験で最大400人まで参加する事が可能です。
1グループ10人で宮古島の漁民の生活も体験し島の歴史と文化を体験する事ができます。
また体験の肝としてはいかにチームワークを発揮するかが重要になっている為、チームメンバーと協力して競う事が大事になってきます。
②公財)名護市観光協会・ハーリー体験
こちらは名護市の観光協会が主催しているハーリーの体験になります。
体験内容としてはオリエンテーションを受け準備を行ったのち、地元の海人(うみんちゅ)から舟の漕ぎ方を学び実際にハーリー競漕を行います。
開始時間は9:00からとなっており、参加人数は最小100~最大300人まで参加が可能です。
料金は1人あたり3,100円となっており所要時間が約2時間〜6時間ほどを予定しています。
参加の際は濡れても良い服装とサンダル着用が必要になる為、事前の用意が必要です。
③豊見城市観光協会 沖縄式ドラゴンボート「ハーリー」
こちらは豊見城市の観光協会が主催しているハーリー体験になります。
豊見城市はハーリー発祥の地と言われており、本格的な体験を行う事が可能です。
こちらの体験の魅力は3つあります。
1つ目は使用する船に関しても船頭に龍頭、船尾に龍尾を備えた本格的な船を使用して伝統の龍船レースを体験できます。
2つ目は空港からのアクセスが良い点になります。
那覇空港から近い豊崎美らSUNビーチで体験を行う事をでき、周辺にはアウトレットモールなどのショッピング施設もある為、体験以外にも1日中楽しむ事ができるスポットとなっています。
3つ目は年齢関係なく誰でも参加が可能な点です。
大人も子供も一体となって競漕に参加できる為、家族連れにも嬉しい体験となっています。
体験の流れとしては、まず準備運動を行なって体をほぐします。
ハーリーを漕ぐ際は手や腕だけでなく下半身も含め全身を使う為、しっかりと準備体操を行う必要があります。
準備運動が完了したらまずは陸で舟の漕ぎ方を練習します。
座る位置によって漕ぎ方も事なり、かつ他のメンバーと息を合わせる必要がある為、チーム内での意思疎通が大事になってきます。
陸での練習が完了したら実際に乗船し出航します。
すぐに競漕はせず、まずは練習をしつつ航海していきます。
海上での練習が完了したら1度休憩を挟んで、競漕を開始します。
こちらがメインイベントになっていますが、参加人数や乗船コース、天候によっては競漕が行われない場合もある為、事前に確認しておく必要があります。
ハーリー体験が終了したら記念品として、ハーリー乗船記念のオリジナル賞状作りができます。
こちらは沖縄の伝統の染め物・織物を使用したウージ染めを使用しており、世界に一つだけのオリジナル賞状を作ってお土産として持ち帰る事ができます。
また打ち上げとしてビーチでBBQを楽しむ事もできます。
こちらは手ぶらで楽しむ事ができ、事前準備や片付けも不要となっている為気軽に参加する事ができます。
BBQに参加したい場合は、予約の際にツアー全体予約をして頂くと体験とBBQがセットになったプランで予約が可能です。
ヴィーガン向けのBBQプランも用意されており、ドリンク代のみ別途料金が必要になりますが、体験を一緒に楽しんだ仲間達と一緒に行うBBQはとても充実感があり楽しむ事ができる為、おすすめのプランになります。
④糸満市観光協会 【オリジナル体験プログラム】ハーレー体験
こちらは糸満市の観光協会が主催しているハーレー体験になります。
糸満市ではハーリーではなく昔からの呼び方であるハーレーと呼んでいます。
この体験では他の体験とは異なりマリン体験としてではなく海人文化を深く学べるポイントがおすすめになります。
糸満市では伝統文化を大切に扱っており、ハーレーがどのようなものなのかをより深く理解できる体験ができると考えます。
開催場所は美々ビーチいとまんとなっており所要時間は1レースにつき10分程度となっています。
1レースに着きハーレー舟3艇・最大30人参加で行われ、受け入れ人数は最小50〜240名程度となっており料金は1人3,300円となっております。
事前予約が必須となっている為、体験に参加を希望する方は糸満市観光協会へ予約の連絡をしてください。
⑤那覇ハーリー
こちらは那覇市の那覇港新港ふ頭で毎年GWの5/3〜5/5の3日間にわたって開催されるイベントになります。
沖縄の三大祭りの一つとして数えられておりまた、ハーリーを扱うイベントの中で最大規模となっています。
イベントは3日間で大きく3つのセクションに分かれて進行されます。
1日目は那覇市内の全中学校が出場する中学校対応のハーリー競漕が実施され、熱狂的なハーリー競漕の観戦を楽しむ事ができます。
2日目は観光客も参加可能な爬竜船体験乗船や巡視船の一般公開が行われます。
普段は見る事ができない巡視船の内部を見学したり、競漕で実際に使用する舟に乗って海上を航海する事ができます。
体験乗船は1人100円とかなりリーズナブルになっていますが、こちらは大人気のイベントとなっており先着順の為、開場と同時に並ぶことをお勧めします。
そして最終日の3日目には伝統的な御願バーリーと本バーリーが開催されます。
御願バーリは伝統的衣装を身にまといハーリーウタを歌いながら港内を一回りする事で海の神様に航海安全、大漁祈願や地域の発展を祈願する儀式となっています。
御願バーリの後に各地域の青年会の優勝チームを決める本バーリーがスタートします。
一番メインの競漕イベントとなっており、とにかく迫力満点のレースが特徴です。
また、地域によって漕ぎ方や旗の扱い方も違ったりと様々なチームが集まったからこそ見れる風景も魅力の一つです。
開催期間中の夜には音楽に合わせて花火が打ち上げられたり、イベントスペースでアーティストのライブが行われたり多くの賑わいを見せます。
また、会場内では様々なの屋台やキッチンカーによる販売も行われてる為、美味しい沖縄グルメでお腹を満たす事もできます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事では沖縄の伝統文化であるハーリーの歴史とハーリーが体験できるスポットについて紹介していきました。
琉球王朝時代から続くハーリーですが、現在では地域の伝統文化としてだけでなく地域活性の為に観光客に沖縄について知ってもらう貴重なイベントへと進化を遂げているように思えます。
ハーリーを体験してみたいという方はぜひ今回紹介した中から参加してみてはいかがでしょうか?
この記事が沖縄のハーリーに関わる人々のお役に立てば幸いです。
参考URL
https://education.okinawastory.jp/experience/6512/
https://mice.okinawastory.jp/contents/contents-all/c-73/
https://www.tomigusuku-okinawa.jp/ja/
https://www.itoman-okinawa.jp/facility02-detail.php?cms_item_group_id=26942
https://okinawaclub.jp/blog/spot/okinawa-naha-event-001/