沖縄の課題はズバリ教育問題!?沖縄が抱える教育の現状についての考察

沖縄の課題はズバリ教育問題!?沖縄が抱える教育の現状についての考察

沖縄 ヤンキー

沖縄県の学力テストの結果が悪いということは残念ながら良く言われていますよね。それでは学力テストを含めた沖縄の教育問題にはどのようなものがあるのでしょうか?高校や大学の進学率や沖縄県内学校の偏差値など、気になるポイントはいくつかあります。その原因も含めて沖縄の現状を考えていきましょう。

沖縄の進学率は全国ワースト1位。高校や大学の偏差値も低い傾向が現状

いきなりですが、沖縄の抱える教育問題の1つに“進学率”があります。実は沖縄は進学率が全国でトップクラスに低くなっており、高校進学率は95.2%、大学進学率は39.2%となっています。高校に関しては低いとはいっても95%以上ですから、進学率の高い都道府県と比べても約3~4%しか変わらず、そこまで酷い数値というわけでもないのかもしれませんね。これだけの数値であればほとんどの子が高校へは進学していると捉えてよいでしょう。

一方、大学への進学率はどでしょうか。大学の場合は全国平均が約55%前後であることから、大学進学率が39.2%の沖縄県は進学率が非常に低くなっていることが伺えます。トップクラスに進学率の高い東京都は66%ほどとなっており、その数値の開きはかなりのものであると言えるでしょう。このように沖縄では高校へは進学しても、大学へは進学しないという選択をとる子どもたちが大勢います。

大学へ進学することが全てではないと思いますが、進学率が全国ワースト1位を記録してしまうほどの低さは、沖縄が改善していくべき課題と言えます。高校や大学の偏差値も他の都道府県と比較すると低い傾向にありますから、子どもの将来の選択肢を増やすという意味では学力も教育問題の1つと言えるでしょう。

沖縄が抱える教育問題は貧困の連鎖も原因。親の所得が低いことが選択肢を狭めてしまう

進学率と少なからず関係する問題として、貧困という問題が沖縄にはあります。高校、大学と子を進学させるためにはやはりどうしてもお金というのは必要になってきます。

沖縄の平均年収は約366万円。これは首都東京に比べると200万円以上低い金額になります。実は子どもの学力と年収は相関関係も示されており、年収が高いほど子どもの学力も高くなる傾向にあるのです。やはり塾などトータルして子どもの教育にかけられる金額の大きさは収入次第な部分もあるのでしょう。

親の所得が低い、すなわち貧困というのは、ときに子どもの選択肢を狭めてしまうことに繋がります。最低限の義務教育だけではない充実した教育環境を子どもに与えてあげられ、かつ進学をさせてあげることが可能であるかといった点は、貧困問題と切っても切り離せない点と言えそうです。

本土とは異なる歴史的要因も教育に影響を

沖縄の教育問題である進学率や学力などは、本土とは異なる沖縄特有の歴史的要因が影響していることも考えられます。日本では1945年の第二次世界大戦後、欧米に追い付くことを目標とし積極的に教育が行われてきました。しかし日本でも沖縄だけは1945年から27年もの間、アメリカ合衆国に統治されていたのです。沖縄も日本国民としての教育を行うと定められていたので教育されなかったわけではないのですが、やはり本土と全く異なる点がなかったのかというと疑問が残ります。意識的な部分に差があった可能性もあり、そのようなことが沖縄の直面している教育問題に影響を与えていないとは言い切れないでしょう。

公務員を目指すしかない沖縄…教員の多様性に欠け質も低い可能性が

沖縄は本土から離れており、離島が多いことから大学や高校がないという島も存在します。かの有名な石垣島でさえ大学は存在しません。つまり進学をするとなると家を離れる必要が出てくるため、貧困問題なども重なり進学というのはそう簡単に決められるものではないでしょう。

また、そのような環境で育った人が多いことから、進学したほうがよいという意識はあまりない人も多いかもしれません。東京などの大都会で育った人と比べると、そもそも進学に対するイメージを抱きにくいことも考えられます。

そんな中安定した収入を得るために選択肢として必然的に思いつくのは公務員などがありますよね。将来の選択肢として公務員を視野に入れる人も多いでしょう。しかしその公務員も育ってきた環境が同じであれば、多様性に富んでいる人材とは言い難いのかもしれません。これはもちろん教員についても例外ではありませんし、地理的なことも関係して質の高い人材が集まりやすい場所にはなりにくいことも考えられます。

これは完全に個人的な意見ですが、各都道府県で教えているカリキュラムが同じなのに、これだけ学力テストや進学率に差があるのは、環境そして教える側に問題があるのではないのかと考えてしまいます。徐々に教育問題が改善されてきている一面もある沖縄ですが、現状まだまだ向き合うべき課題があると言えそうです。

まとめ

沖縄は現在でも進学率や偏差値、学力などの面で数々の問題を抱えていることが分かりました。しかしこれは決して子どもたちのせいというわけではありません。貧困や歴史など環境的要因も大きく影響していることが伺えます。教育問題全てをすぐに改善するのは難しいかもしれませんが、子ども達にとってよりよい環境を整えてあげるのは大人の課題とも言えます。子ども達が将来自分の意思で様々な選択ができるよう、問題としっかり向き合っていくことが大切ではないでしょうか。

               

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